西国第三十一番
姨綺耶山 長命寺
(いきやさん ちょうめいじ)

 滋賀県近江八幡市長命寺町

 
JR琵琶湖線(東海道本線)近江八幡駅から、近江バス長命寺行き又は宮ヶ浜行きに乗り、長命寺で下車、徒歩約30分。

 宗派:天台宗(単立)

 本尊:千手十一面聖観世音菩薩三尊一体

 開基:聖徳太子

 聖徳太子がこの地に来て山に登ったところ、「寿命長遠諸元成就」と記された柳の大木が目についた。聖徳太子は、かつて、武内宿禰がこの山中で祈願し、300年の長寿を全うしたということを思いだした。
 その時、白髪の老人が現れ、聖徳太子は霊感を感じ、推古天皇27年(619年)にその柳の木で千手十一面聖観音三尊一体の像を刻み、本尊として祀ったのがこの寺の創始とされている。

 当寺は永正13年(1516年に戦火に遭い、伽藍の殆どは焼失してしまったようである。
 現存する建造物は大永年間から慶長年間(1521-1614年)にかけて再建されたものといわれている。

 駐車場から、2、3軒建っている土産物屋の前を通ると、直ぐ石段の参道に入る。

 この石段は山門まで808段あるというが、傾斜が大きく、かなり厳しい。

 

 
 山門をくぐり、更に石段を上がると重要文化財に指定されている「本堂」(直下左の写真)の前に出る。本堂は大永4年(1524年)に再建されたものであるといわれている。

 本堂に安置されている本尊、千手十一面聖観世音菩薩三尊一体は聖徳太子が刻んだもの、又は、一説には鎌倉時代の作ともいわれおり、重要文化財に指定されている

 三重塔は桃山様式の建築で、現存のものは慶長2年(1597年)に建てられたものらしい。

 「三重塔」は 国の重要文化財に指定されている。

 
 

御詠歌
 
八千年(やちとせ)や柳に長き命寺(いのちでら)運ぶ歩みのかざしなるらん