西国第三十二番
繖山 観音正寺

(きぬがさやま かんのんしょうじ)
観音正寺所在地図
 滋賀県蒲生郡安土町石寺

 J
R東海道本線(琵琶湖線)能登川駅下車、近江バス観音寺口経由八日市行に乗車し、観音寺口で下車する。バス停から西の方向へ徒歩で観音正寺まで約50分。
  車を利用すれば寺の近くまで登れるので、徒歩で山道を登るのに比べはるかに楽であるが、ここは西国三十三ヶ所中最難所の一つとして有名な寺であり、難所を体験してこそ参拝の意味があると思われるので、健康の許す限り是非とも徒歩で登りたい。
朱印
宗派:天台宗(単立)

本尊:千手千眼観世音菩薩

開基:聖徳太子


 聖徳太子が琵琶湖のほとりで人魚に呼び止められた。人魚は『私の前世は漁師で、殺生を重ねてきたので、こんな姿にされてしまい、今では魚たちに苦しめられています。どうか成仏させて下さい』といって頼んだという。
 聖徳太子はこの願いを聞き入れ、千手観音像を刻み、推古天皇13年(605年)に堂を建立し、観音像を祀ったのが寺の創始とされている。


 参道の方は自然石の乱れ積み石段が続いており、勾配は急であるが、道幅は裏参道より広くあまり山道という感じはしない。

 

 観音正寺の「本堂」は1993年5月22日に失火により、重要文化財に指定されていた秘仏の本尊、千手千眼観世音菩薩像と共に全焼した。

 その後、跡地に平成16年5月に8億1千万円を投じて「本堂」が再建されているが、すべてが再建されたわけではない。整備されるまでもう少しかかりそうである。
本堂右側に蓮池を見下ろすように石積みの一角が目を引いていた。

 書院の玄関である。
                                 本堂からの境内の風景
 

御詠歌
 
あなとうと導きたまえ観音寺遠き国より運ぶ歩みを